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コラム

シングルマザーの住まい選び|賃貸か購入かを“合計いくら”で比べる現実的な方法

はじめに

「賃貸のままが安心?それとも思い切って買うべき?」——。
 この問いに、ひとつの正解はありません。ただし、迷いを解く“順番”はあります。

まず「何年この街に住むのか」を決めること。
次に、“毎月いくら”ではなく“合計いくら”で比べること。
そして北海道なら、冬の光熱費や除雪のコストを忘れないこと。

この3つを押さえるだけで、家賃やローンの数字が、ぐっと現実的に見えてきます。
本記事では、シングルマザーが札幌・近郊エリアで無理なく住まいを選ぶための考え方を、やさしく整理します。
さらに、実際の家賃相場・支援制度・費用シミュレーションの考え方も紹介します。

1. 「何年この街に住むか」を決める

住まいの答えは、住む期間の長さで変わります。
例えば、「あと5年だけ札幌に住む」のと、「20年はこの学区で子育てしたい」のとでは、選ぶ物件や資金計画がまったく違います。

5年以内に転居の可能性がある場合
 転勤・再婚・進学など、ライフイベントが変化しやすい時期は賃貸が現実的。初期費用を抑え、柔軟に動けるメリットが生きます。

10年前後、同じ学区や職場にとどまる場合
条件次第では購入の方が有利に。固定金利で返済を安定させ、長く住めば合計支出が下がることもあります。

15〜20年以上の定住を見込む場合
ローン完済後は住居費が軽くなり、資産として残るのが大きな安心。リフォームや修繕を見越した「維持費」を積み立てておくのがポイントです。

まずは「この街で何年住むか」を決める。
これが、すべての数字を並べる前の出発点です。

2. “毎月”ではなく“合計”で比べる

月々の家賃や返済額が似ていても、トータルでは大きく差が出るのが住宅費です。
「今払えるか」だけでなく、「何年間でいくら払うか」を見える化しましょう。

賃貸でかかる主な費用

試算例(家賃7万円・10年住む場合)
 (7万円×12×10年)+更新料+引越費=約880万円前後

購入でかかる主な費用

試算例(中古マンション・2,500万円・金利1.2%・35年ローン)
月8.3万円×12×10年+税・保険等=約1,200万円前後

このように、10年間で300万円以上の差が出るケースも。
「どちらが得か」ではなく、自分の暮らしで続けやすい方を選ぶことが大切です。

3. 北海道の暮らしで忘れたくない4つのポイント

同じ3LDKでも、北海道の冬では暮らしやすさも支出も大きく変わります。
札幌市や近郊エリアでは、次の4つをチェックしておくと安心です。

1. 冬の光熱費

札幌市内の平均的な冬の暖房費は月2〜3万円前後
古い物件ではガス・灯油代がさらにかかる場合もあります。
 購入時は、断熱性能(窓・壁)と暖房方式(FF式、エコジョーズ、エコキュートなど)を確認しましょう。

2. 除雪・融雪

戸建てでは除雪費用やロードヒーティングの維持費が発生します。
札幌市の場合、1シーズンの除雪費は平均3〜8万円程度
マンションの場合は、管理費に含まれる場合が多いので、契約前に項目を確認しておくことが重要です。

3. 結露・日照

結露が多いと暖房効率が下がり、健康にも影響します。
日照方向と窓の断熱等級(Low-E複層ガラスなど)をチェック。
南東向き・二重窓の条件が、冬の快適さを大きく左右します。

4. 通学・通勤の動線

雪道では徒歩10分が体感15分になることも。
バス路線の本数、駅までの歩道除雪状況、学校までの登下校ルートを確認しておくと、冬場の負担が減ります。

4. 合計費用を出すための3ステップ

数字が苦手でも、次の3つを紙に書き出せば、支出の全体像が見えてきます。

  1. 住む年数を決める(例:10年)

  2. 賃貸の合計=(家賃等×12×年数)+更新・引越し費用

  3. 購入の合計=(ローン+税金・保険+冬コスト)×年数+諸費用

ここに、お子さまの教育費や車の維持費を重ねて見てみましょう。
教育費がピークになる中学〜高校期とローン返済が重ならないように設計すれば、余裕のある家計になります。

実際にエクセルや家計アプリでシミュレーションすると、可視化されて判断しやすくなります。

5. 「中古+リフォーム」という現実的な選択肢

最近では新築にこだわらず、中古住宅+リフォームを選ぶ人が増えています。
札幌市では築20〜30年の物件でも、断熱・水回りを整えれば十分快適です。

中古+リフォームは、「駅近・学区内」で物件選びの幅を広げる現実解です。
リフォーム後の月々返済が賃貸並みであれば、住み心地と資産形成を両立できます。

ポイント:リフォーム費用も住宅ローンに含められる「リフォーム一体型ローン」を利用すれば、初期負担を抑えられます。

6. 札幌で使える主な支援制度と補助情報

札幌市には直接の住宅手当はありませんが、母子家庭向けの支援制度を活用すれば、実質的な負担を軽くできます。

また、道内各自治体では「子育て世帯向け家賃補助」や「転入支援金」を実施している地域もあります。
江別市・北広島市・千歳市では、母子家庭を含むひとり親世帯向けに、家賃補助や住まい確保、生活支援に関する制度が複数設けられています。
ただし、対象条件や補助額、利用できる期間は自治体によって異なりますので、物件を検討する際には各市の公式サイトなどで最新情報を確認することをおすすめします。

7. 自分に合う“ちょうどいい”選択をするために

同じ状況でも、性格や優先順位で最適な選択は変わります。
無理なく暮らすための3つの方向性を参考にしてください。

A. 今は賃貸で貯める
転居の可能性がある、貯金が少ない場合。生活費6か月分+購入初期費用を目標に貯蓄を。
将来の購入を見据えて、いまのうちに「家計の型」を作ることが次のステップにつながります。

B. 小さく買って選択肢を残す
学区や職場が安定しており、将来は貸す・売る可能性がある場合。
駅近の中古住宅×リフォームで、「賃貸並みの返済+資産価値」を両立できます。

C. 長く住む家をしっかり選ぶ
定住の見込みがあるなら、購入が有力候補。
固定金利・長期返済で安定を確保し、冬のコストや修繕費を織り込んだ計画を立てることが重要です。

まとめ

賃貸か購入か。
その答えは「何年住むか」「合計でいくら払うか」を整理するだけで、驚くほど明確になります。
さらに、北海道特有の冬の現実(光熱費・除雪・動線)を加味すれば、後悔のない判断ができます。

数字が苦手でも大丈夫。順番さえ間違えなければ、住まい選びは難しくありません。
今の自分に合う“ちょうどいい答え”を見つけていきましょう。

フィナンシアジャパンのサポート

株式会社フィナンシアジャパンでは、シングルマザーの方が札幌で安心して住まいを選べるよう、実践的なサポートを行っています。

賃貸物件の間取りや立地のご紹介、初期費用を抑えた仲介サポートはもちろん、住宅ローンやファイナンシャルプランニング(家計設計)のご相談にも対応。
「家賃はいくらまでが現実的?」「母子家庭でも住宅ローンは通る?」「購入と賃貸、どちらが、負担が軽い?」といった疑問に、経験とデータに基づいた具体的なアドバイスを行います。

家賃相場・入居審査・制度活用・おすすめエリアの情報を整理しながら、将来を見据えた“無理のない住まい設計”を一緒に考えます。
札幌でシングルマザー向けの住まい探しや資金計画を検討されている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

[お問い合わせ・個別面談ご予約はこちら]

【執筆者プロフィール】

株式会社フィナンシアジャパン 代表:鎌田 恵美
宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/管理業務主任者ほか
札幌市で不動産管理・賃貸経営支援を行う不動産コンサルタント。複数の国家資格を活かし、空室対策や相続物件の活用、賃貸経営の効率化など、オーナーの立場に立った実務支援を行っている。

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