
「私ひとりの収入で、本当に住宅ローンが通るのかな」——そう不安に感じる方は少なくありません。
けれども、住宅ローンの審査は“何を見るか”が明確に決まっています。つまり、準備で越えられる段差なのです。
この記事では、金融機関がどのような視点で審査を行うのかを整理し、シングルマザーの方が通りやすくなるための具体的な準備方法を紹介します。
札幌・道央(札幌・北広島・江別・小樽・千歳・恵庭)エリアの暮らし事情も踏まえながら、無理のない住宅ローンの通し方を一緒に見ていきましょう。

まず最初に見られるのは、「年収に対して、返済額がどのくらいか」というバランス(返済負担率)です。
公的な長期固定ローン「フラット35」では、
この比率には、車のローンやカードの分割・リボ払いなどの借入も含まれます。
数字だけでなく、教育費や冬の光熱費なども含めて、手取りの範囲で余裕を持てる返済額を決めておくのが大切です。
年収の高さよりも、安定して支払いを続けられるかが重視されます。
勤続年数を重視する金融機関は多い一方で、短期勤続者向けや契約社員・パート勤務者にも対応する商品を用意する銀行もあります。
基準は銀行ごとに異なるため、「合う先を見つける戦略」が有効です。
ただし、同時に多数の金融機関へ申し込むのは避けましょう。信用情報に照会履歴が残り、マイナス評価になる場合があります。
クレジットやローンの支払い遅延は、信用情報に記録されます。
日本では「CIC」「JICC」「KSC(全国銀行個人信用情報センター)」の3機関が情報を管理しており、
CICやJICCならスマートフォンから簡単に開示請求が可能です。
延滞ゼロ・リボ解約・借入枠の整理——これが審査前の基本整備です。
返済能力だけでなく、物件そのものの担保評価も審査対象です。
マンションなら管理費・修繕積立金、戸建てなら維持・修繕費といった「持ち続けるコスト」を加味して、家計の健全性が判断されます。
購入前に維持費や将来修繕の見通しを確認しておきましょう。
多くの民間ローンでは団信への加入が前提ですが、フラット35は加入が任意です。
健康上の理由で団信が難しい場合でも、利用しやすい仕組みになっています。
ただし、加入しない場合は金利がやや上がる点に注意が必要です。
万一に備え、別の生命保険で保障を補う選択肢も検討しましょう。
自治体と連携して、当初5年間の金利を引き下げる「フラット35地域連携型」「子育て支援型」といった制度もあります。
対象自治体や条件は異なるため、事前にお住まい(または購入予定地)の自治体ページで最新情報を確認しましょう。

書類を集める前に、「毎月いくらなら無理なく払えるか」を先に決めておくことが大切です。
物件価格の上限を決め、返済年数では毎月いくらローンの返済があるのか、管理費・修繕積立金と合算するといくらになるのかなど、返済に無理のない物件を選ぶことが一番大切です。
フラット35の上限は前述のとおりですが、実生活では手取りの25〜30%以内に収まると安心です。
教育費や冬の光熱費、車の維持費なども加味して計算しましょう。
「頭金を多く入れれば安心」と思われがちですが、手元資金を使いすぎるのは危険です。
万一の出費に備え、生活費6か月分程度の現金クッションを残しておくと、審査後の生活も安定します。
リボ払い・キャッシング枠は使っていなくても“借入枠”として見られることがあります。
リボを解約する、キャッシング枠を下げるなど、数か月前から整備を始めるとスムーズです。
気になる場合は、信用情報を事前に開示して確認しましょう。
転職直後は不利になるケースがあります。
ただし、同職種・同業界への転職ならマイナスに見られにくいことも。
勤続1年以上を目安に申し込み時期を調整すると安心です。
源泉徴収票・給与明細・就労証明などの定番書類に加え、養育費なども評価対象にしたい場合は、取り決めを文書化し、入金実績を残しておくと説明がしやすくなります。
扱いは金融機関によって異なりますが、「証拠がある」ことで評価される可能性が高まります。
健康上の理由などで団信に加入できない場合は、
団信が任意のフラット35や、基準を緩和したワイド団信・特約付きローンなどの選択肢を検討しましょう。
早めに専門家へ相談することで、選択肢の幅が広がります。

Q. パート・契約社員でも借りられる?
A. 可能性はあります。勤続年数や収入の安定性を重視する金融機関が多い一方で、柔軟な審査を行うローンもあります。
大切なのは「自分に合う金融機関を見つけること」と「家計の返済余力を具体的に示すこと」です。
Q. 信用情報は自分で確認した方がいい?
A. ぜひ確認を。CIC・JICC・KSCの3機関で開示請求が可能です。
延滞などの記録がないかを事前にチェックしておくと、安心して申し込めます。
Q. 子育て世帯向けの優遇はある?
A. はい。自治体と連携した金利優遇制度(フラット35地域連携型など)があります。
対象自治体か、条件に当てはまるかを早めに確認しましょう。

住宅ローンの審査は、点数で競うものではなく、「安定した家計を示すプロセス」です。
返済の上限を決める、信用情報を整える、勤続や書類で安定性を示す——この3つを押さえれば、結果は確実に良い方向へ近づきます。
焦らず、順番に整えていきましょう。
準備を重ねた分だけ、“通る確率”は確実に上がります。

株式会社フィナンシアジャパンでは、シングルマザーの皆さまの住まいとお金の相談に乗っています。
住宅ローンのご相談、家計設計(ファイナンシャルプランニング)、将来を見据えた住まい計画までトータルでサポート。
「いくらまでなら無理なく借りられる?」「どの金融機関が合いそう?」——そんな小さな疑問からでも大丈夫です。
経験とデータに基づく具体的なアドバイスで、安心できる選択を一緒に整えていきます。
株式会社フィナンシアジャパン 代表:鎌田 恵美
宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/管理業務主任者ほか
札幌市で不動産管理・賃貸経営支援を行う不動産コンサルタント。複数の国家資格を活かし、空室対策や相続物件の活用、賃貸経営の効率化など、オーナーの立場に立った実務支援を行っている。